この作品はバリ・チューバアンサンブルグループ“テュービアム”の委嘱により、 2003年12月に作曲しました。
「ラプソディ」には“熱狂的な表現”“情熱的な文章” 或いは“寄せ集め”などの意味が含まれ,語源であるギリシャ語では“民族の歴史” “英雄の行為などを述べた叙事詩を朗唱する”という意味合いがあります。
同アンサ ンブル音楽監督を務める作曲家・戸田顕氏から「バリ・テューバアンサンブルのレパー トリーを開発するような作品を」というご要望を頂いたことが、この楽想のヒントと なりました。親しみやすい作風をとっていますので,今後は中学・高校生をはじめ一 般の方々に幅広く演奏して頂けましたら幸いです。
コンテストだけではなく普段の練 習でも,お気軽に演奏して頂けましたら嬉しく思います。
当作品を作曲するにあたって多くのご助言を頂きました戸田顕氏,テュービアムの皆 様にこの場をお借りしまして深く御礼申し上げます。
初演メンバー(敬称略) テュービアム Euph 1.深石宗太郎 Euph 2.山戸宏之 Tuba 1.堤拓幸 Tuba 2.山岸明彦 (作曲者より)

●演奏のポイント
冒頭で提示される動機は曲全体を支配する大切なものです。
しっかりと音型を揃え5 小節目に向かって広がりを持たせ印象深く演奏してください。
7小節~10小節目のよ うにメロディーが絡むようにして演奏する場面,
11小節~12小節目のようにEuph とTubaが対になり2組で演奏する場面,
13小節~14小節目のように4人で響きを作る場 面が曲全体に多く現れます。
各々の特徴を生かせるよう研究してください。
「A」は 前後の音楽と対比させ,優しい音色で語りかけるように奏でましょう。
「E」からは 「G」の頂点に向かって,聴く人が優しい気持ちになれるよう心を込めて演奏してく ださい。「J」からはテンポも上がるのでスピード感が大切です。
個性のある素敵な 演奏を期待しています。
出版社:ブレーン・ミュージック 楽器編成/構成: 2Euphonium, 2Tuba